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家庭で役立つ東洋医学

片頭痛 について


 片頭痛は日常ありふれた症状である。その原因はいまだ解明されていないが、内分泌、アレルギー、薬物反応、遺伝的な素質、ストレスなどが考えられる。

 
芥川龍之介の「歯車」から彼には典型的な片頭痛の発作があったと知ることができる。「……僕の視野のうちに妙なものを見つけ出した。妙なものを?―というのは、たえずまわっている半透明の歯車だった。僕はこういう経験を前にも何度か持ち合わせていた。歯車は次第に数を殖やし、半ば僕の視野を塞いでしまう。が、それも長いことではない、暫らくの後には消え失せる代りに今度は頭痛を感じはじめる。……三十分ばかりたった後、僕は僕の二階に仰向けになりじっと目をつぶったまま、烈しい頭痛をこらへていた」

 
片頭痛は、主として頭部片側に発作的に激痛が生じるもので、頭痛がおきる前に沈欝、眠気、めまい、日の異常症状などさまざまな前駆症状があらわれる。とくに目の症状が多く、視野に歯車状のくらい部分ができそれがだんだん大きくなり数もふえてくる。その歯車のまわりがキラキラ光る。又、歯車から半盲の状態になる場合もあるが文豪もそのようであったわけである。

 
鍼灸治療では、身体の気(※)が会合するといわれる頭のてっぺんの百会(ひゃくえ)というつぼを用いて対症療法がつかわれる。

 
漢方薬療法では、常習性の頭痛で、口渇があり、小便が出にくく脉が浮いて早いときには五苓散(ごれいさん)、平素胃腸が弱く、足が冷え、めまいがあり、天気が悪いと頭痛を起こす人は半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)、更年期障害による偏頭痛で頭重、肩凝りのあるときには加味逍遥散(かみしょうようさん)、脳動脈硬化の徴候があり、気分が重く、肩凝りがあり、のぼせ気味な、いわゆる癇症の人の頭痛には釣藤散(ちょうとうさん)とその薬方には多岐にわたり、鍼灸漢方薬とも専門家に相談されたい。

 
家庭でできる療法としては、大根のしぼり汁を痛む側の鼻から23滴そそぐのも良いし、番茶に少量の塩を入れてスポイトで鼻の中を洗うのも良い。また日頃からお茶がわりに十薬(ドクダミ草)を飲むのはよいといわれる。

人体を物質と機能にわけたとき機能をさす。


 
 
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